畳床の種類
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藁(わら)床
稲わらを素材にした畳床です。現在では藁(わら)がコンバインで細切れにされるため、畳床に使える藁を集めることが難しくなっています。
藁床を生産する畳床製造業者も減少し、後継者も少なく生産量はかなり減っています。
田舎作りの家には最適な素材ですが、近年建築された住宅は高気密住宅のため不向きです。 -
スタイロ床(サンドイッチ床)
藁不足を解消する為と、畳床の軽量化のために製品化された畳床です。
従来に藁床に比べると藁の使用量が少なく、ムラも出にく、なんと言っても軽くなったことで、畳店の体に対する負担が減りました。
藁床同様に田舎作りの家には最適な素材ですが、近年建築された住宅は高気密住宅のため不向きです。 -
インシュレーションボード 1型(建材床)
畳が工業製品化してきた中で、畳に最適な素材としてインシュレーションボードが残りました。
インシュレーションボードは藁と違って均一な製品ですので、畳を製作しやすく、寸法も出し易いです。
ただ、オールインシュレーションボードの1型は、藁床をしのぐ重さであり、畳として仕上がったあとは重厚感があります。
ダニ・カビの原因となる栄養素がありませんので、現代の高気密住宅には適しています。 -
インシュレーションボード 3型(建材床)
インシュレーションボードとスタイロフォームをサンドイッチしたタイプになります。
一般的な戸建て住宅に多く採用されています。
上下にボードを配置することにより、畳糸のかかりが良く、畳として仕上がりが良いです。
ダニ・カビの原因となる栄養素がありませんので、現代の高気密住宅には適しています。 -
インシュレーションボード 2型(建材床)
2型は、インシュレーションボードを上にして、スタイロフォームを下にするタイプです。
湿気が多い床下などに有効な畳床です。
インシュレーションボードは湿気に弱いため、下にスタイロフォームを配置することにより湿気から防ぐことができます。
スタイロフォームを多めにすることで、コストを多少下げることが可能です。
アパートなどの賃貸物件に多く採用されています。 -
薄畳用畳床
近年住宅のバリアフリー化が進み、和室とリビングの段差がない分譲マンションや戸建て住宅が増えた為、薄い畳床が必要になりました。
和室の畳をめくると、実はこんなに薄かったと驚かれる場合もあります。
素材はメーカーによって色々ですが、安い素材を使用したり、薄い畳の製作に不慣れな畳店が製作すると、畳が反ってしまう場合があります。