新素材の畳表とは
奈良時代〜平安時代からある畳は、近代になって天然イ草以外の素材で作られた畳表が登場しています。
樹脂をストロー状にしてイ草に見立てて織った畳表や和紙をこより状にし樹脂でコーティングした畳表など、さまざまな畳表製造するメーカーがあります。
イ草を生産する国内農家の減少や中国の発展とともに畳表の輸入量が減ってきており新素材の畳表の需要は増えています。
ある意味天然イ草の不足分を補っている側面もあります。
新素材の畳表は、2000年代に入って大手ハウスメーカーが採用したことで全国的に広まりました。
一般住宅だけでなく、高級旅館やお寺にも採用されており、気づかないうちに皆さんも目にしているかも知れません。
天然イ草の畳表と新素材の畳表の違いや特徴については以下を参考にしてください。
【天然イ草の畳表の特徴】
良いところ
- イ草の香り
- 湿気を吸ったり吐いたりする調湿機能
- 天然素材特有の肌触り
- 天然素材ならではの均一ではない色の風合い。
- 時間とともに緑色から黄金色に変化が楽しめる
弱点
- 適度なお手入れが必要(換気、こまめなお掃除)
- 日当たり次第で変色の度合いが違う
- 湿気の多い場所での使用でカビの発生の恐れ
- 醤油などこぼした場合、シミになる可能性がある
【新素材の畳表の特徴】
優れている点
- 日焼けによる変色がありません。
- カビ・ダニの栄養素となるものがありませんので、発生する原因はありません。
- お手入れが簡単です。
- 天然素材にはない豊富な色
- 撥水加工をしている畳表もある
劣っている点
- い草の香りはありません。
- い草の特有の調湿効果は、ほとんどありません。
新素材畳表メーカー
- MIGUSA 積水成型工業株式会社が販売するポリプロピレンを素材にした畳表
- 健やか表 大建工業株式会社が販売する和紙を素材にした畳表
- 優美(ゆうび) 萩原株式会社が販売する樹脂畳表
- 気分草快 山中産業株式会社
- 敷楽 東レペフ加工株式会社 ポリプロピレンを素材にした畳表